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[1/5/2] 複数個のブラックホール

無限遠で時空がde Sitter宇宙に近づく場合
論文 Cosmological multi-black-hole solutions, Physical Review D, Vol.47, pp.5370-5375 (1993) によると、以下の計量テンソル

 ds^2 = -(1/F^2)dt^2+(F*G)^2(dx^2+dy^2+dz^2),
 F = 1+Σ(Mi/Ri)/G,
 G = exp(H*t),
 Ri = sqrt((x-xi)^2+(y-yi)^2+(z-zi)^2)

は無限遠でde Sitter宇宙に近づく、帯電した複数のブラックホールを含む時空の厳密解です。ここに H はハッブル定数、Mi、(xi, yi, zi) は各ブラックホールの質量、位置です。帯電による斥力と重力による引力のため、ブラックホールは静止しているという特殊な状況になっています。この解は次の二つの点で面白い解です。
(1) ブラックホールを任意個数、任意の場所に配置できます。1個の場合にはSchwarzschild解やKerr解を使えばよいので、ここでは2個以上の場合をCG化してみます。
(2) ハッブル定数が負のときは収縮宇宙を表します。その宇宙にブラックホールが2個あったならば、宇宙の収縮に伴ってブラックホールどうしの距離が縮まり、擬似的にブラックホールの衝突を見ることができます。これもCG化してみます。
[1/5/2/1] 二つのブラックホール

[1/5/2/2] 衝突するブラックホール

[1/5/2/3] 多数の整列したブラックホール

この厳密解では任意個数のブラックホールを...
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